「ケータイでもっともゲームが作りやすいのはやっぱりボーダフォンですね。それははっきり言えます」と、「まるくん」こと丸山武志氏は語る。 丸山氏のゲームプログラマーとしてのキャリアは長い。10代の頃にパソコンのプログラミングに興味を持って以来、ずっとゲームメーカーでプログラマーをやってきた。そんな丸山氏が携帯ゲームに興味を持ったのは、フリーのゲームプログラマとして独立した後、2002年にJ-フォン(現ボーダフォン)のJ-SH51を購入したことがキッカケだったという。もともとアセンブリー言語やCでゲームプログラムを書いてきた同氏には、Javaのプログラムはお手のものだったようだ。それからわずか2ヶ月の後、自らが原案・ゲームデザイン、そしてプログラムを手がけたゲームアプリ「ほしふるよぞら」は、J-フォンが特別協賛する「Jアプリ★ゲットコンテスト」でグランプリを受賞した。 同氏にとり、今回はじまった「アプリ★レジ」は、自らが追求したい"実験的"ゲームを世に問う上でもうってつけのサービスだったという。「今までは、個人でゲームアプリを作っても、どうしてもフリーウェアかシェアウェアとして出すのが限界でした。しかし、アプリ★レジで決済の方法が確立したことで、自分の思うようなゲームを出すことができる(丸山氏)」 同氏の生み出すゲームはきわめて本格的なものなので、グラフィックデザインも仕事仲間のプロに頼んでいるという。「アプリ★レジがはじまってありがたいのは、デザイナーさんにちゃんと報酬の話ができるということです。今までは、暇を見て手伝ってもらう程度だったので、そういう点でも決済ができることはメリットです」と丸山氏は語る。 丸山氏は、今もフリープログラマーとして、主に大手のコンテンツプロバイダの携帯ゲームを請け負っている。しかし、アプリ★レジを使ってリリースしていく、「まるくんオリジナル」のゲームでは、それらとは違ったゲーム性にチャレンジしたいという。「公式サイトでは、どうしても画面が派手なものや有名タイトルの移植などが多いですが、アプリ★レジでは、画面が地味でも、もっと違ったゲーム性にチャレンジしたものを出したい」という。 画面が地味だからクオリティが劣るというわけではない。今までゲームは、パソコンやプレステ、ゲームボーイなどで遊ばれることが多かったし、ハード性能にも限界があったため、携帯電話のゲームというと、どうしても定評の確立した移植ものや、暇つぶしに遊べるような簡単なタイトルが多かった。「公式サイトでは、どうしても、"どこかで見たことがあるゲーム"が求められるのは仕方ないと思います。だからアプリ★レジでは、自分自身で実験的なゲームづくりをして、それが共感してもらえるかどうかを見ていきたい。そうした意味では、ユーザーさんの反応を見る上でも、お金に換算されることは励みにもなります(丸山氏)」 「できれば夏ぐらいまでにはアプリ★レジ対応のゲームアプリを出したい」という丸山氏、携帯アプリの性能向上と普及に伴い、今後はもっと本格的な「携帯電話発」のゲームも求めてられていくことになるだろう。小規模なゲームプログラムでも、まだまだチャンスの残されている携帯アプリだからこそ、ビジネス的にも、丸山氏のような等身大のチャレンジから、次なるゲームのトレンドとなるヒントは出てくるのかもしれない。(取材・文:三田隆治) まるくんのホームページ
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